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黄金色の祈り 西澤保彦/ 著 [本の感想]


黄金色の祈り

黄金色の祈り

  • 作者: 西澤 保彦
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 単行本


何気に一年ぶりの感想。読書自体はコンスタントに進めていたけれど、忙しくって。ついでにタイピングもすっかり遅くなったので、練習がてら感想復活します(ぼちぼちと…)

主人公の「僕」は、他人の目を気にして、つねに「一発逆転」と「欺瞞」に満ちた中学生活を送っていた。「僕」の所属する吹奏楽部で楽器紛失事件が起こる。事件は解決しないまま高校生となり、またしても所属した吹奏楽部で楽器紛失事件が起こってしまう。失敗が目に見えていた受験から逃れ、一発逆転を狙って海外留学した「僕」は、日本で旧友が廃校になった学校で死体となって発見された事を知らされる。しかも、無くなった楽器と共に。


一応、ミステリとしての体裁を採ってはいるが、ミステリとしての味は非常に弱い。こういうテイストが好みの人ならば良く出来た青春小説、そうでない人にとっては『うじうじ悩みやがって!』というところか。私は後者。作中に頻繁に登場した「欺瞞」という言葉で、すべてを解釈させようとしているのが垣間見れて、読んでいて面白さは感じなかった。しかも、この「欺瞞」と「一発逆転」の精神を40代のおっさんになってまで引っ張っているので、正直引いてしまった。ミステリらしいところといえば、楽器紛失と旧友の謎の死の二点だが、これはアンフェアではないかと思う。極端な現実逃避の結果『忘れてました』では、ミステリとしては納得はいかないだろう。ただ、好意的に見て、これは青春小説だ!として読んだ場合は、もしかしたた許容範囲なのかもしれない。ミステリとして読むか青春小説として読むかで、評価はおのずと変わってくる作品だろう。それにしても、こんな男は嫌いだ。中学生ならまだしも大人になっても「一発逆転」じゃあね。


(2007年7月の感想)
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