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漂泊戦士 五月香ロケーションPart2 森雅裕/著 [本の感想]




『感傷戦士』の続編。前作同様、あらすじをまとめるのが困難なので、裏表紙の説明で代用。 ―――ついに自衛隊特殊部隊によるクーデターが勃発した。伊神達夫へ復讐を誓う梨羽五月香は、首班指名を受ける彼を国会に襲うが、罠に陥る。傷つきながらも彼女は、内閣調査室特務部、GRU特殊部隊の精鋭がことごとく壊滅した最後の船上へ向かう――。”飛虎族”の血を引く少女戦士、完結編。


という訳で、物語は前作から数日後という設定から始まる。物語の背景となる政治的な陰謀云々は、さらに混沌とし複雑さを増している。正直、この政治的な部分を理解するのはかなり読み込まないと無理だと思う。そして、前作同様超人的な体力・能力を持つ五月香だが、この作品では常任には到底理解不能なまでの域にまで達してしまっている。…はっきりいうと、ついて行けなかった。前作ではこういう設定(飛虎族)はありだと思ったし楽しめたのだが、『漂泊戦士』の五月香は超”人”を通り越してしまい、なんともコメントしがたい存在になってしまった感がある。しかも数日間のうちに(作品内の時間)。それでも前半まではどうにかついていけたのだが、(ネタバレ)→自ら心配停止し仮死状態になって復活するとか、バラバラにされない限り再生される←(ここまで)に至っては、何がなんだかさっぱり理解不能で呆然とするばかり。ただ、ここで頑張って最後まで読めば、結末については一応の納得は行くような伏線になっているし、エンディングを際立たせるポイントにもなっていると思う。でも…、そこまで行くのが一苦労。多分、ここで読むのをやめてしまう人もいるんじゃないかと要らぬ心配までしてしまう。白状すると、私はここからが凄くしんどくて、なかなかページが進まなくなり、本を手にするのすら気が滅入ってしまった。私は、基本的に読書は好みの問題だというスタンスなので、好みに合わなかっただけといえばそれまでなのだが、何ひとつ感情の入り込める隙が無かったのだと思う。この作品には。その一番の理由は、結局のところ五月香がただの殺人マシーンの如くなってしまったという事だろう。復讐ならば何人犠牲になっても良いのか?というのもあるし、作中で五月香が殺人に躊躇う素振りを見せたり、赤ちゃんを助けてみたりもするのだが、それらすべてに『今更感』が強く付き纏い、酷い言い方をすればわざとらしさすら感じてしまった。関わる人間すべて『皆殺し』で、何ひとつ解決していない(政治的なものも解決されていない)のもすっきりしないし、あの変な奇病も…なんだかなぁ、と。イメージとしては乾きすぎた作品で、私のように湿った雰囲気が好きな人には不向きだったのだろう。派手な展開の割には、ストーリー自体は意外なほどに淡々としていたのも何となく好みではなかった。 …それにしても、凄い展開だった。


2006年2月の感想)
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