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帝都衛星軌道  島田荘司/著 [本の感想]


帝都衛星軌道

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紺野貞三・美砂子夫婦の一人息子・裕司が何者かに誘拐された。犯人からの身代金はたったの15万円。警察と協力し、犯人の指示通り駅のコインロッカーへと向かった美砂子は、そこで携帯電話を捨てさせられ、代わりにトランシーバーを持って山手線へと乗車させられる。警察サイドは、電車内で何らかの動きがあると踏むが、そんな考えを裏切るかのように通信圏外に出てもなお通信し続けるトランシーバーに捜査員たちは一様に戸惑ってしまう。電車を降り、見事に犯人にまかれてしまった刑事たちだったが、意外な事に裕司は解放され、身代金も無事戻って来た。しかし、裕司と身代金の代わりに、妻の美砂子が姿をくらましてしまう。しかも、裕司の話しによると、犯人の下に残ったのは美砂子の意思だという。残された貞三は、美砂子を探すが、解ったのはごく僅かなことでしかなかった。講談社からでる島田荘司の作品は、ミステリーランドを除いたらかなり久し振りなんじゃないだろうか。それ故か、帯の気合だけは凄まじい。


―――正直言って、自信作です。島田荘司   そんなに言うのだから、どんだけすごいんだ!?と否が応でも期待してしまうのだが…まぁ、期待したほどではなかった。表題の『帝都衛星軌道』が前編・後編で収録され、その間に『ジャングルの虫たち』という中編が挟まるという変則的なつくりになっていて、これには一瞬どういった仕掛があるのかと鼻息も荒くなったが、あまりあっても無くてもという程度の関わりでしかなかった。おそらく、ラストで語られる都市論にかかってくるのだとは思うが、穿った見方をすれば、この都市論を書きたいが為の『ジャングルの虫たち』であり『帝都衛星軌道』でもあるような気がする。それだけ、この最後の都市論だけは群を抜いた気合の違いを感じてしまった。というか、これを書きたかったんだろうな…と。なので、島田荘司の都市論に興味の無い人にとっては、あまり面白い作品ではないだろう。ちなみに、装丁もタイトルもそれなりにネタバレしているので、これから読む人はあまり装丁をじっくり見ないほうが吉。じっくり見ていると、多分簡単にトリックが解ります。


(2006年6月の感想)
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